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2010年05月25日

高齢者の役割を自ら作り出す企業 ~高齢社の事例~

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写真は、南あわじ市のHPより引用させていただきました。( http://www.city.minamiawaji.hyogo.jp/ )


 本日は、日本に点在する超企業をご紹介したいと思います。


 さて、突然ですが、日本には、60歳以上の方がどれくらい働いておられるかご存知ですか?
ファイルをダウンロード (労働力調査、職業安定局推計より引用)


 正解は、約1200万人程度。
 国内の60歳以上の人口割合が、全体の『29%』なので、約3700万人程いらっしゃる中で、約3分の1しかいらっしゃらないんです。


 だけど、それも、2000年に改正された高齢者雇用安定法改正によって、単に企業側に65歳迄仕事を与えなさいと圧力がかかった事により増えただけで、実際65歳以上の方に絞れば、就業率は非常に低いと言えます。


 日本では、定年制を有していない企業は、厚生労働省「雇用管理調査」2003年より算出すると、わずか7.8%しかないんです。


 う~ん、65歳・・・皆さんの周りでも、まだまだ元気一杯の方が多いと思いませんか?
 制度によって働く場が失われるって勿体ないですよね。


 そんな方々が、定年後、飲み会やゴルフ、カラオケやマージャン等だけでは満足しておられない事を知り、定年後でも「生きがい」、「働きがい」、「仲間との付き合いの場」を提供したいとの思いから、周囲の協力を得て、立ち上げた超企業を本日はご紹介したいと思います。


 その前にワンクリックをお願い致します。

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 その会社とは、「高齢社( http://www.koureisha.co.jp/ )」さんです。


 上田社長が、東京ガスの子会社に出向し、経営不振に陥っていた会社を建て直しながら、高齢社の設立構想を練り、H12年に設立。


 会社の経営理念は、
①社員≧顧客≧株主
上田社長自身が、幼少期に父親が失職され、大変苦労された経験があり、リストラは行わない。
上田社長曰く「社員のリストラを敢行して経営再建や利益確保を果たした経営者が名経営者のようにもてはやされるのは私は実に腹立たしい」と仰っており、やむを得ず行うときにはまず社長が辞めることを宣言されています。


②気力・体力に合わせて75歳まで働くのが当たり前の社会づくり
人は、財産であり、宝である。という考え方に立ち、働く意欲のある高齢者に「働く場」と「生きがい」を提供したいとの思いがあります。


の2点が挙げられます。


 また、高齢社設立にあたってこだわった点として、4つ挙げられている。
①1回で記憶してもらえる会社名
②会社設立日・・・2000年1月1日に設立を希望したが、役所で受付てもらえず1月4日になった。
③日本の中心で設立したい・・・千代田区外神田で立ち上げられた。
④経営決定権の確保、即断、即決、即実行を可能にする為に出資者を個人に限定したこと。


 特に、注目すべきは④。
 上記の経営理念と繋がりますが、会社は社員のモノ(社会皆のモノ)。
「働く人を大切にしない会社の人達が顧客を大切にするわけがない」、「顧客を大切にしない会社が利益を上げられるはずがない」との考えに基づかれている為、社員中心の発想を持ち、働く社員の働きやすさを徹底的に追求されています。


 例えば、
 勤務日数・・・基本は本人の希望で、週2日でも3日でも良い。
         毎月翌月の勤務希望予定日を社員が申告し、それを基にして勤務予定を組む。


 その他、期末手当や登録社員全員での懇親・慰労会・高齢者ニュースでの情報共有、社員証等。
※なんで、社員証?と思われるかもしれませんが、退職後社員証が無いと非常に寂しい為との事。
皆さん、集団に対する帰属意識がやっぱり高いんだと思います。


 以上のように、上田社長自身が、企業の基は人である。企業は社会的存在であり、社会の中で生き、生かされている。
 だからこそ、まだまだ活力ある高齢者を社会で活かすべく、自ら立ち上がり、皆が喜ぶ企業作りを実践されている素晴らしい企業だと思います。


 しかし、素晴らしいだけで留めずに、ここから更にもう1段階踏み込んで、では、なんで?今までこのような企業が、日本に数多く出てこなかったのか?を探ってみたいと思います。


過去の時代背景については、
自主管理への招待①( http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=211321 )
自主管理への招待②( http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=211322 )
自主管理への招待③( http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=211341 )
自主管理への招待④( http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=211366 )
を参照して下さい。


この自主管理への招待④の中で、人々の意識状況について、端的に答えが挙げられています。
>つまり近代思想は、労働者の属性である〈誰かに雇われるのでなければ、自分では生きてゆけない〉奴隷的な現実を、不動の前提として組み立てられており、それ故その認識は、常に自己の現実から目を背けて非存在の世界へと収束されてゆく仕組みになっている。


 ですから、私権時代においては、皆が私権制度に則り、自ら退職後に新たな集団を立ち上げようという意識が生まれにくかったのではないか?と思います。
 また、実際に都会で役目を終えた人達は、自分達の故郷に帰京し、農村内で仲間と共に余暇を過ごしていた事で、それぞれに役割があったとも言えます。


 しかし、貧困が消滅し、豊かになっていくに連れ、都会で暮らす高齢者の人達を中心に収束不全に陥っており、老後の生活・・・すなわち、金銭面よりも、共認充足が得られにくい事への不安が芽生えだし、
制度に対する批判(医療・福祉制度の改善)が出て来る一方で、自ら作っていけると可能性に収束した人達を中心に顕在化してきているのではないか?と思います。

【参照】
自主管理への招待⑥( http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=211502 )
自主管理への招待⑦( http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=211583 )


歴史構造を遡れば、農村の村落共同体の中には、老若男女すべての人達に役割が与えられていました。
これを現代に置き換えれば、老若男女が集う企業こそが、高齢者の役割を包摂し、共同体化していく事が可能性への道だと感じています。

コメント

確かに、お年を召されてるけどめっちゃ元気な方って多いなぁと感じていました。

今では介護や福祉の対象として見られがちですが、それは「周りが老人扱いする」からそうなってしまうのではないかと思います。現に、知恵や技術の蓄積から皆に尊敬されていた時代は、死ぬまで(言葉は悪いですが)集団で役割を担っていました。

このような村落共同体は事実として解体されていますが、その代わりになり得るのが企業なのだと思うと、新たな可能性が見えてきました。

  • Yoshi 2010年05月27日 15:58

Yoshiさん、早速コメント有り難うございます。

若手の社員教育どうする?等若手に目が行っていましたが、社員の中には、重役クラスに高齢の方々が多くいらっしゃり、これらを包摂し、答えを提示していく事が企業を共同体化していく上で、必要なのではないか?と思っています。

可能性を感じ、是非Yoshiさんの周りでも高齢社&超企業ブログの記事を広めて下さい。
お願いします。

  • 塩 2010年05月27日 18:57

人を大切にするからこそ、高齢者に生きがいを得ることができる働く場を提供する、という高齢社さんの考え方にとっても共感しました☆

>歴史構造を遡れば、農村の村落共同体の中には、老若男女すべての人達に役割が与えられていました。
>これを現代に置き換えれば、老若男女が集う企業こそが、高齢者の役割を包摂し、共同体化していく事が可能性への道だと感じています。

確かに、幼い子供からお年を召した方まで、色んな世代の人たちが集まる共同体なら、お互いに役割を全うしながら、足りない部分は補い合いながら活力を持って過ごしていけそうですね!そんな場をこれからの企業でも作っていけたら、すごい可能性だと思います☆+゜

  • ちょこけーき☆ 2010年05月27日 20:06

ちょこけーき☆さん、コメント有難うございます。

>そんな場をこれからの企業でも作っていけたら、すごい可能性だと思います☆+゜

作っていけたら・・・から意識を進展させ、是非作っていきましょう♪

  • 塩 2010年05月27日 20:45

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