☆ランキング☆
にほんブログ村 経営ブログへ

最新記事一覧

最新コメント

最新トラックバック

2010年04月19日

『男女役割共認が企業を変える』9~求められているのは「安心できる集団の再生」~

 さて、今までこのシリーズでは、厳しい外圧環境下で、「企業はこれからどうする?」「企業はどうなる?」「そこに男女役割共認がどう関係するのか」といったことについて考えてきました。
 前回、『男女役割共認が企業を変える』8~企業における男女役割共認とは?~では、これからの企業に求められる条件は男女が力を合わせて集団を創り上げていくことという提起をしました。
 シリーズ最終回である今回は、これまでの内容を踏まえてこれからの企業の方向性とは?について焦点を当ててみたいと思います。

「天平の丘の直ぐ隣の美しい歴史の村」様よりお借りしました
これからも「共同体・類グループの挑戦」をよろしくおねがいします! ポチッ

にほんブログ村 経営ブログへ


1.これから10年は活力を出せた企業が勝利する

3/28なんでや劇場レポート(3) 今後10年間は充足⇒活力を上げれば勝てる
●自分発からみんな発への転換(関係捨象、言い訳・誤魔化し、ダメ圧・説教ではダメ)
●否定から肯定視・実現への転換
●観念論から構造認識への転換
これさえできれば、今後10年間はそれだけで十分。それができないから私権企業は潰れてゆく。
3/28なんでや劇場レポート(6) 充足体験が可能性収束力の土台(源泉)
・肯定視・充足をキーワードとして定着させる。具体的には、現業のミーティングでも肯定視できるポイントを固めるとか、上司も部下の肯定視ポイントを把握して指導するといった工夫はできる。
・しかし、肯定視・充足と言えば、女の方がはるかに発達しているのであって、女たちを中心にして充足・肯定の空気を作り出すことが必要。

 で提示されたように、これから10年はいかに活力を上げていくかが、企業にとって重要な課題となっていきます。そして、そのカギを握るのは、女性の充足力を基盤とした「充足・肯定空間」の形成。
 そのためには、単に業務上の役割分担ではなく、女性として、充足存在としての女性の役割を共認していく必要があります(そうでなければ、女性達は安心して充足存在の役割に収束できない)。

「全ては性的期待」
・仕事での指導も感トレのすすめも、それら全て、性と切り離された中性的な期待ではなく、充足存在⇒性的存在である(になる)ことを期待する「性期待」。
・そのためには、女の役割規範を明確に認識する必要がある。
・性的存在=充足存在になることが、仕事でも社会でも、みんなが一番期待してくれていることであり、それが最大の役割なんだと気付けば、女の心は開放され安定する。
 
・まず、女性にとっては充足存在であることが最大の役割期待であり、言い換えれば「仕事」であるように思います。

「女は太陽」は最大の期待カード!
この言葉には、女=性的存在・充足存在と言う認識が込められている。
「いい女の条件」=行動指針(肯定性・応合性・柔軟性)
「女は太陽」  =役割規範

 
 女性は充足存在であり続けることが「仕事」とまで認識転換ができれば、すごいですね。たしかに、仕事の場面で、社内であっても、社外との打合せであっても、女性の笑顔や期待があるだけで、その場が活性化することを感じることがよくあります。
 極端にいえば、充足存在である女性がいれば、それだけでその場(空間)では女性と中心とした会話が生まれる。男同士のチームなどでは、それだけでも大きな進歩。会話が生まれれば、お互いの状況や課題、方針などへのやり取りへとつながって行きやすくなります。
 まさに、重要な「仕事」です。
 そして、女性達が、そういった充足存在であり続けるためには、充足存在としての役割規範だけでなく、それを支える安心基盤としての「集団」が不可欠となります。

「母系集団の女共認のような、安心基盤をつくるには?」
  女が安心できてると、不安から結果的に闘う男の足を引っ張るようなこともおこらない。集団の行く末は女で決まるんですよね~☆
  だから例えば女の人が多い職場でどう後輩を育てて統合していこう?を考える時なんかも、「集団のなかで、自分達女はどうしていく?」を共認する土台が欠かせないのでは、と思いました。
  「生まれ育った集団」は当然女だけではないわけで、その男と女の集まりのなかで、女としてどうしていくか、ってところ。そこの共認が安心基盤になる。
  そして、生まれたときから一緒に育った者同士ではなくっても、近いものはできると最近実感しています。それは・・・仲間の女の子達と『感謝のトレーニング』を始めたから!
  こうして「心を開き充たしあう」ことから、さらに「こうしたらよかったよ」とか「その姿勢はダメだよ」とか「こうしたらいいんじゃない」とかをストレートに話すなかで、「どう男達の期待に応え、期待していくか」を話すなかで、母系集団の女共認に近い?!安心基盤ができるんじゃないかな~って感じてます。

  「男女系お題と社会系お題は今や一体不可分」で示されているように、男女関係に関して聞かれることも、彼氏彼女の一対関係の男女の在り方から、集団や仲間における「いい女」「いい男」といった役割規範へと収束しつつあるようです。
  よって、企業において女性の充足性が十分に発揮されるためには、まず、「企業が安心できる集団となるにはどうする?」を考えなくてはいけないのだと思われます。
 
2.「社内に“家族”を作った会社」~新たな集団統合を模索~
 単なる利益主体としての企業ではなく、社員が安心して働ける集団へと変わっていくための様々な試みはすでに始まっています。

「社内に“家族”を作った会社」

  スカウト、人材採用コンサルティングを手がけるレイス株式会社では、2002年から“里親制度”を設け、会社内に“家族”を作っている。
 新入社員2~3人を“子”として、2年目社員を“兄・姉”、3年目以上の社員を“親”とし、月に一回“家族会”を開いて食事会やバーベキューを催す。仕事上の上司・部下関係ではない親密な関係をつくるのが狙いだ。
  仕事上の疑問から日常の悩みまで、さまざまな話題が出てはみんなで疑問や不安を解消していく。これが安心して仕事に取り組める土台となり、それまで30%近くあった離職率が約2%にまで下がったという。
  しかし、私権が衰弱し企業が活力を失い続け、家族も解体。あらゆる集団がガタガタになっているなかで、新たな集団再生の動きが最先端の企業の中から生まれつつあるようだ。それも、かつての私権意識に代わり、みんなの課題を核にした親和充足や仲間意識といった“共認原理”を基盤にした集団へと変化してきている。
  活力のある企業に時代を乗り切るヒントがある。これからも私権時代の枠を超え出た、新しい形の企業が誕生していく予感がする。

  上記の事例は、主に「家族」の持つ親和充足機能を活かして、集団活力を高めようという試みです。村落共同体を失って以降、身近な共同体のイメージは家族に求められることが多いためかと思われます。
  しかし、その近代社会以降の家族という集団は、農業生産の時代までは持っていた生産課題が失われ(家業でもやっていなければ家族全員の共通課題はもはやありません)、もっぱら消費、生殖(子育て)課題に限定されてしまっています。その結果、地域、学校、企業、ひいては社会から分離されてしまっています。
  よって、現代において唯一、生産課題を持つ集団である企業は、近代的家族像ではなく、人類本来の共同体集団の在り方を歴史的、構造的に学んでいくことが必要なのだと思います。それによって、男女が共に課題を担ってきたことや、生物原理として男(雄)は闘争性、女(雌)は充足性に磨きをかけてくることで集団として生き残ってこれたことが明らかになると思います。

「男女共に担える課題はあるし、互いに必要な存在。」(一部変更)
会社という組織は、主に2つの課題があります。
この両方の課題が上手くいって、初めて会社という組織は上手く回ります。
【外敵闘争課題】勝っていくためには、あらゆる状況判断を分析して方針を立てる必要がある。そして、その方針に則って先頭にたってみんなを導くという課題
⇒闘争存在である男が、後者は充足存在である女(周りとの調和を図るのが得意etc)が担う方がうまくいく
【社内統合課題】社内の調和を図り、結束力を高め、みんなの活力を上げていくという課題
⇒充足存在である女(周りとの調和を図るのが得意etc)が担う方がうまくいく
>前者の課題は闘争存在である男が、後者はほうが基本的には上手くいきます。
それは、男(雄)は「闘争性」を、女(雌)は「充足性」を高めることによって人類は進化してきたから。

3.求められているのは、男女役割共認を軸とした「集団の再生」
 
  ここまで、「企業を活性化していくにはどうする?」「企業という集団は今後、どうなっていくのか?」ということを考えてきました。そして、その「答え(可能性)」は、女性の充足性を最大の価値として認識し、充足存在としての女性を軸に活力を再生していくということでした。
  さらに、そこから先は、闘争存在としての「男(=あらゆる状況判断を分析して方針を立て、その方針に則って先頭にたってみんなを導く)」と、充足存在としての「女(=集団内の調和を図り、結束力を高め、みんなの活力を上げていく)」とが、役割分担し、共に支え合っていくことで適応、進化してきたという人類本来の集団の在り方にもつながっていくように思います。
  今後、国家、学校、家族といった既存の集団の統合不全がますます顕著になっていくと思われます。その段階で、企業が求められるのはそういった社会や集団をどう統合するかという社会(集団)統合期待であり、企業が担う役割とは、新たな集団の可能性を示すことなのではないでしょうか?

「企業という枠を超え、社会課題を担う人々によって、「本当の集団」が創られていく☆」
人は、一人では決して生きていけない。集団に属していないと生きていけない。
だから身分や肩書きに必死にしがみついてきた。
しかしそれは、生きていくうえでは仕方ないとはいえ、本当の集団からは程遠い、カタワの集団。
だから、人々は社会はガタガタになった。
>貧困の消滅=飢えの消滅=肉体次元での生存圧力の衰弱に伴って、身分意識が全面的に攻撃の対象となり、反身分⇒反差別の気運が一気に高まった(58792)
この気運はみなが、「本当の集団」を求めている表れ。
そして、本当の集団とは、生産課題を共有している企業を超えて、社会課題を担っていく仲間達によって再生されていく。
例えば、最初は、同じ企業に勤める女たちで始めた女共認(=感トレ)だが、今はさまざまな女たち(他会社、学生、主婦・・・etc)が参加している。
ここでは、
「本当にいい女になるには?」「みんなの活力を再生するには?」「どうしたら、男の人は闘えるようになる?」
など、企業の枠を超えて、”女として”という普遍的な軸で統合されている。そして、きっとこれは、集団の要になっていく。
このようにして、新しい・本当の集団は、みんなの、社会の課題を一緒に担うものたちによって再生されていくと、確信している。

 
  最終的に企業には、男女役割共認を軸として人類本来の本源集団(生産と生殖課題を包摂)を再生していくことが期待されるのではないでしょうか?そして、そのための政策課題として、生産と生殖に関係する制度(労働制度、婚姻制度)をどう変えていくかということが必要となります。
 このブログでも、その前提認識に立って、「今後、労働制度をどう変えていくか?」ということについては、改めて扱ってみたいと思います。読んでいただいてありがとうございました。

 

コメントする

comment form

trackbacks

trackbackURL: