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2009年06月11日

京都の長寿企業に学ぶこと

こんにちは、Yoshiです Very Happy
経済に関するニュースが絶えない日々が続いていますね。世界中で多くの企業が破産申請や倒産に至っています。一時は栄えていた大企業ですらそうなるのですから、盛者必衰というものを感じてしまいます。


ところが m008


数ある景気変動や戦争、果ては政権交代すら乗り越えて存続している企業はしっかり存在するのです。
そのような企業は特に京都に多く、100年以上存続している企業は1600社を超えています。


京都の有名企業といえば、任天堂・京セラ・オムロン・堀場製作所など、個性的な企業が沢山ありますね。また、同時に友禅染や西陣織などの伝統産業もしっかりと根付いています。この「新と旧の融合」とも言える京都の企業事情は、長寿企業が多いということにも繋がっているような気がします。


ということで、これからの企業のあり方を探る上でも重要そうなので、京都企業について分析してみました。


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今回の分析に当たっては、「京都型ビジネス ― 独創と継続の経営術」(村山祐三、2008)を参考にさせて頂きました。


さて、先に述べたように、京都の企業の特徴は独創性継続性だと言うことができます。
そして、何よりもその根底には長い歴史の中で育まれてきた職人文化があるようです。


もう少し具体的に言うと、以下の3つの特徴があります。

1.切磋琢磨と顔を見る経営
京都は古くから日本の首都であり、「ものづくりの中心地」として栄えてきた。成果品を作るためには、高い技術を持った職人の連携が不可欠であり、それぞれが腕を磨き続けなければならなかった。また、職人同士の連携の必要から「みんなが高め合う」ための人間関係が構築されてきた。こうして、競争というよりも切磋琢磨によって職人は技術を高めていった。
同時に、職人の技術が企業の核となるため、西洋型のシステム的な人材管理ではなく、経営者が1人1人の職人と直々に対面して企業経営を行うスタイルが主流となった。


2.独創性による付加価値向上
経営者と職人達の対面型の経営では、どうしても目の届く範囲に限界があるため、自然と企業は適正規模に収まることになる。そこで、企業としての利益率向上のための戦略は、量的拡大ではなく独創性による付加価値の向上となる。これは言うなれば職人が工夫を凝らして「手作り感」を出すことで、機能性を超えた美を出すことである。京都で育まれてきた「文化」を商品に上乗せすると言うこともできる。


3.継続のための革新
職人文化に根ざした伝統産業が京都企業の中心だと言っても、伝統にかじりついているわけではない。時代の変遷に応じて流行り廃りは生じるものであり、ビジネスを継続するための「革新」は行われている。ただし、あくまで事業を継続して後の世代に繋ぐための革新である。景気に乗った事業拡大ではなく、「何が必要で何が不必要か」を本質的に見極め、「文化の芯」を残して形を変えていくことが京都企業における革新なのだと言える。


以上、要点だけをザッとまとめましたが、ここから言えるのは、京都企業の人間重視の姿勢です。技術を担うのは人であり、だからこそ人を育てる環境が醸成されてきた、ということですね。また、人重視ゆえに適正規模に収まるというのは、京都に大企業があまりない代わりに長寿企業が多い、という状況から理解できます。


現在は京都においてもハイテクを駆使する企業が数多く存在しています。それらも伝統と切り離された存在ではなく、3.のように継続のための革新から生まれたものだと言えそうです。どの企業の社長も京都の職人文化の中で過ごし、技術と感性を磨いた経験を生かしてテクノロジーを融合させています。それらが更に独創性に繋がり、高い評価を得ているのです。


長い歴史の中で育まれてきた職人文化、そしてその中で磨かれてきた「本質を見分ける感性」と「高い技術力」。これらが「芯」を残しつつ時代に合わせて変化することで、京都の企業は100年を超える歳月を生き抜いてきたのですね。


よくよく考えてみれば、このような話は京都に限ったことではないと思いませんか?文化とテクノロジーは日本の強みであり、今後はこれらを生かした企業経営が「本物」として存続していくことになるのではないかと思います。西洋型の景気に乗った経営形態の限界は見えてきていますし、ここで一度「原点回帰」した上で先を目指すことが望ましいのではないでしょうか?


京都企業にはまだまだ特徴があるようなので、今後も引き続き追求します m040

コメント

京都の長寿企業ってすごいですよね。
何100年と続いている企業がごろごろいる。

その秘訣が、端的にまとめてあり、分かりやすかったです。

彼等の技術力=追求力は、非常にすごいと思っているのですが、その活力源の源って何なのでしょうか?
みんなの為?自分の為?
知りた~い♪

  • ココビー 2009年06月16日 22:55

>100年以上存続している企業は1600社を超えています。

この数字を見てびっくりしました。その秘訣も端的にまとまっていて、わかりやすかったです。
で、、

>京都の企業の特徴は独創性と継続性

この特徴がどのようにして醸成されたのかが気になるところです♪

  • ごんぶと 2009年06月16日 23:08

いわゆる京都の伝統的な職人が作る、伝統工芸って、一般大衆になじみがうすい。確かにすごい技術だと思うけれど、極一部の人にしか使われていない(=本当の意味で評価されていない)のでは?

一方で、古都京都ですから、一般庶民にも長く評価されてきた産物もあるのでは?そちらの産物(もしあるのであれば)に光があたれば、とても可能性を感じる。

例えば、
・着物でなくて→庶民が気軽に着ていた和服?
・ピカピカの器でなくて→庶民が愛用していた器?
そんなのあったらぜひ紹介してー!!

  • 羊熊 2009年06月16日 23:21

>ココビーさん

本当に、職人さんの技術力、追求力は凄いですね。その活力源はみんな発と自分発の両方があったのではないかと思います。
みんな発: 分担作業なのに自分の技術力が低いと足を引っ張ってしまう or 自分の技術を高めることが、みんなでより良い作品を作ることに繋がる
自分発: 周りには負けたくない or とことん美や機能性を追求したい
どちらが良い、という議論はさておき、こういう切磋琢磨の雰囲気が良い職人さんを育んできたのでしょうね。


>ごんぶとさん

独創性については、「京都人は他の真似事を嫌う」という性質や「作品に文化を乗せることで付加価値を増す」という経営上の戦略によるところが大きいのではないかと思います。
継続性は、「先祖から受け継いだ事業をいかに潰さずに次の世代に渡すか」という心理が経営方針の中心にあったからと言われています。1200年間も日本の首都だった京都なので、伝統に対する畏敬は今よりも遥かに高かったのでしょうね。


>羊熊さん

そうですね。なんか京都の伝統産業ってもともと公家や武家など、「上」の方々が主対象だったのかなと思います。
ただ、そういう文化も平和時には庶民のもとに降りてきて、広く一般化する傾向があったと聞きます。それこそ派手な服や焼き物もあったでしょうが、価格低めで地味なものも生産されていたみたいです。
結局、貴族と庶民の文化を包摂していたから、伝統産業は今まで残っていたのかな、と思います。

  • Yoshi 2009年06月17日 16:20

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