2009年01月04日
【企業が農業に参入するのは何で?】~第二弾 食料自給率という目先指標~
新年明けましておめでとうございます。
みっちーです
企業が農業に参入するのは何で?シリーズは早くも第二弾 に突入です。
【企業が農業に参入するのは何で?】~プロローグ~
この超企業ブログでも、これからの企業生き残りへ向けての可能性を追求していきたいと思います。そのひとつとして、食料高騰や食の安全、さらには雇用の面からも急速に注目され始めている「農業」についてもテーマとして扱っていきたいと考えています。
今回は最近ニュースでよく取り上げられている食糧自給率についてです。
素人にも分かり易く食糧自給率を追求してみましたので、ぜひ楽しんで下さい。
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まずは基本知識から学んでいきたいと思います。
1.食料自給率とは?
国内での食料消費を国産でどれだけ賄えるのか?という数値です。
国内で生産して国内で食べられた量+国内で生産して海外に輸出された量
自給率=————————————————————————-
国内仕向量(国内で食べられた量(廃棄含む))
2.自給率の比較方法は?
食料自給率の比較方法は大きく4つに分かれます。
①重量ベース :品目毎を重量で計算
②穀物自給率 :穀物類全体を重量ベースで計算
③カロリーベース :複合品目をカロリーで計算
④生産額ベース :生産の労力、費用を考慮して計算
(農林水産省より)
3.自給率低下の原因は?
よく日本の自給率が低下していると耳にしますが、ではなぜ自給率が低下したのでしょうか?
その原因は大きく3つあります。
これは食の変化に読み取く手掛かりがありますので、
↓の1960年と2002年の食(カロリーベース)の比較からぜひ考えてみて下さい。
1960年 供給熱量2291kcal 米1106、畜産物85、油脂105、小麦251、砂糖157
2002年 供給熱量2758kcal 米612、畜産物400、油脂379、小麦321、砂糖210
A.米の消費量低下
まず注目してもらいたいのは、米の消費量の変化です。
もともと米は非常に自給率が高い(ほぼ100%)の品目です。
この消費量が下がったことが、自給率を下げている原因です。
B.畜産物の消費量増加(飼料の輸入)
次に注目してもらいたいのは、畜産物=いわゆるお肉の消費量増加です。
これには大きなからくりがあり、鶏や豚等の家畜の飼料の自給率も計算します。
例えば国産豚の割合が50%で、豚の飼料自給率が10%ならば、
50%×10%=5%が自給率となります。
この畜産物の消費量増加が自給率の低下の大きな原因となっています。
C.廃棄ロス
最後に注目してもらいたいのが、供給熱量の大きな増加です。
これは1.自給率の計算式の分母=国内仕向量(廃棄含む)に注目すると、
実は食べる量ではなく、廃棄している量が大きく増加していることが原因のようです。
①京都大学環境保全センターの高月 紘(たかつき・ひろし)教授は、三回にわたって京都市内の同じ場所で、台所ごみの内容を詳しく調査された。(学者も楽じゃない!)その結果、台所ゴミのうち食べ残しごみが35.7%という驚くべき数値に達していることを確認した。しかも、食べ残しごみ全体の約四分の三は<手つかず食品>、つまり、賞味期限前か賞味期限後、一週間以内の即席ものや冷凍食品なのだそうだ。
②平成8年(1996)に、農水省の食料需給表にもとづいた食料供給量と、厚生省(当時)の国民栄養調査による食料摂取量の差を計算した数値が発表され、こちらも32.4%の過剰供給になっている。32.4%とはおよそ3分の1、買った食品の3分の1を捨てていることになる。
③平成11年(1999)だったと思うが、科学技術庁(当時)が一年間の残飯を金額として計算したら、11兆1000億円だった。国内産の農水産業による生産額が12兆4000億円だから、食糧自給分の90%近く、つまり大部分を捨てていることになる。数字に直すと国内産が40%、これの90%を捨てている計算だから40%×90%=36% という数字になります。
引用ブログ:日本が好きで悪いか?
つまり日本の廃棄食料は推定30%とするならば、
1億2700万人×30%=3810万人分の食料を廃棄していることになるのです。
まさに『も っ た い な い』以外の何者でもありません。
4.自給率という指標は何を意味するのか?
日本で一般的に食料自給率と言われているのは、カロリーベースの総合自給率のことですが、調べた感想ですが、正直この指標に意味があるとは思えません。
現在、報道等で頻繁に使われている「食料自給率」という考え方は、実は日本独自のものであり国際的に使用されていないことはあまり知られていない。国際的には「穀物自給率」という基準を用いることが一般的である。
さらに他の算出方法を用いると、人間の生命維持に必要なエネルギーを1日1,450キロカロリーから2,300キロカロリーとして考えた場合、国産で供給可能なエネルギーは1日1,900から2,000キロカロリーであり、日本の「自給率」は約80~140%であると言うことも可能である。
カロリーベースの「食料自給率」という考え方は、1987年の「食料需給表」に初めて登場した。丁度このころは、農産物の市場開放が問題となっていた時期にあたる。農林水産省が日本の自給率の低さを際立たせるために用いたのが最初であった。
引用元:みずほ情報総研
実はカロリーベースの食糧自給率は、日本と韓国ぐらいで他の国では使用されていません。算出方法以外にも例えば食糧の輸入が止まれば、自給率は自然と100%になるわけで、有用な指標となっていないのが現状です。ちなみに食糧の輸入が止まった場合の想定は↓
食料の輸入が途絶えたらどうなる?part1
食料の輸入が途絶えたらどうなる?part2 ~大豆編~
食料の輸入が途絶えたらどうなる? part3~小麦~
食料の輸入が途絶えたらどうなる?part4~漁業編~
食料の輸入が途絶えたらどうなる?part5~肉類~
引用ブログ:自然の摂理から環境を考える
今後は単に食糧自給率という目先の指標を上げるのではなく、人類集団にとって食とは何を意味するのか?改めて見つめ直し、これからの歩むべき道を見出していく必要があると思います。(↓参考投稿)
『わら一本の革命』 ①科学技術の完全否定と誰でもやれる自然農法
『わら一本の革命』 ②汚染時代への回答
『わら一本の革命』 ③原点を忘れた日本の農政
引用元:るいネット
最後まで読んで頂いてありがとうございます。
- posted by mitty at : 1:23 | コメント (2件) | トラックバック (0)
コメント
記事UP、ありがとうございます♪
何年間も市中病院に勤務していますが、私も知らないことがたくさんで。とても気付きが多いです☆
また、このようにUPしていただくと情報をより整理することができ、新たな追求ポイントが見えてきますね!
今日、「これからは予防医学の時代です」との情報をGETしました。
ちょっと調べてみますね~~
ふぇりちゃん、コメントありがとう^^/
>新たな追求ポイントが見えてきますね!
健全な社会に欠くことが出ない仕事である健全な「医療」、現状は複雑骨折の為なすすべが無い状態のように見えます。初期診断を間違えると治療もできないので、まずは根本原因=膿を徹底的に出した上で「どうする?」を考えましょう。
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